あなたの犬はワンパターン

明日は面接、最終面接。この会社に入ったら僕はしすてむ・えんじにあになる。巷のSEのイメージなんて良くないね。「3K」職場だと言われている。普通3Kっつったら「汚い、きつい、危険」を意味するのだけどこっちは「キモイ、きりきり舞い、恋人できない」…あッこれは僕だ。「きつい、帰れない、給料が安い」だそうです。
でも楽しそうだなって思うんだ。僕は音楽で食っていくことはできないけれど、芸術家と同じように働けるんだから。自分の実力を頼りにする、お客さんが欲しいものをつくる、自分のキャリアをシビアに考える傾向がある。IT化する対象の業務内容や会社を分析して、想像して、具体化する。最高の知的労働だと思う。あとはパソコンとにらめっこするのが嫌にならなけりゃいいんだけどな。僕がプロジェクトマネージャーになったらメンバーに無駄な残業を押し付けずスマートに解決する男になりたい。

レストランのバイトから帰ってきてテレビをつけると情熱大陸がやっていた。女優の上野樹里。彼女は監督にダメを出されると物凄い眉間にしわを寄せてつかつか歩み寄ってく。喧嘩しているのかと思うほどの緊張感で演技の解釈、表現方法について長々と話す。女優、上野樹里は難しい、そう言われている。なぜたくさんの監督がラブコールを送るのか。ある監督が言う。「分かったか分からないかごまかしたり、言いなりに演技する人より向かってきて話合ってくれる方が信用できるじゃないですか。人間として。信用できる。」(番組の引用)
レコーディングでふて腐れてしまう23歳田村友樹より20歳上野樹里は強かった。音楽でも演技でも、はたまた大学の研究でも基本的なスタンスは同じだ。仮説を立てて、実行し、検証する。仮説が一番楽しく、検証が一番辛い。

久々に下北の町に出たんだけど、もう刺激が強すぎてなんねえよ。嫌ンなっちゃうよ。ホットパンツやミニスカァトで脚をあらわに歩く女子大生、バンドやってる子、恋人と歩く子。健康的な脚。細くて可愛い脚。肉感があってセクシーな脚。僕が好きなのはプリーツが細かいスカート(幅3センチくらい)。生地が薄くて歩く度に右に左にファサ、ファサってリズミカルに揺れでもしたらもう、妖精のようでいじらしい程可愛いんだ。セクシーじゃあないんだ。少女みたいなスカート。僕が言いたいのは、夏はこんなに危険だったか、と。温暖化がスカートを毎年1センチづつ押し上げているに違いない。

友部正人さんの歌、「空が落ちてくる」で恋をした女の人がこういうんだ。「すっとあなたを待っていました。わたしの犬を食べて下さい。」昨晩見た夢はまさしくこの詩を映像化したようなものだった。その中では僕はある人と時間を過ごしていた。その人が押し入れを開けると中から元気良く子犬が出てくるんだけど、その犬はロボットみたいにずーっと同じ動作をくるくるくり返しているもんだから僕は凄く嫌な気分になって彼に行った。
「あなたの犬は同じことしかしないね。まるで話し掛けても借り物の言葉でしか話さない君みたいだ。」
犬は社交性っていうか人の一番外側の部分(たまねぎの皮)みたいだ。

涼しく低い湿度。世田谷の夜はしんと沈んで、今日は良く眠れそう。

♪Touch The Hem of His Garment/Al Kooper
アルクーパーのピアノに唸る一曲です。遊び心があって子供が弾いてるみたいな無邪気な旋律。